5本指ソックス の知られざる効果とは – ほたるの整骨院・フットケアサロンほたる野|治療×足病学×運動

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5本指ソックスの知られざる効果とは?

以前メディアで取り上げられ大流行した5本指ソックスについて改めて先行研究をもとにその効果を確認していきたいと思います。

5本指ソックスは1970年にスペイン(Wikipediaではアメリカ)で誕生しました。しかし、履きにくさやバランスの悪さなどから1度消滅…その後日本の企業が再開発に成功。
「冷え取り健康法」や有名スポーツ選手が愛用していることなどがテレビ番組で放送されるとその流行に火が付きました!

一般的には姿勢改善・冷え性改善、脳の活性化=老化防止、ツボが刺激されることによる内蔵機能の改善、スポーツパフォーマンス向上など様々なことが謳われています。
実際のところどうなのか先行研究を探してみましたが、日本以外ではあまり積極的に研究が行われていないようです。

今回調べて分かったこと
・冷えの改善
・むくみの改善
・バランス能力向上
・転倒予防

1. 冷えに対する効果
靴下屋を展開するタビオが行った実験で、5本指ソックスを着用した群では、着用2時間後から体表面温度の上昇が大きくなりました。また興味深いのが、靴下を脱いだ60分後も体表面温度は上昇しています。

また楠の実験で、運動後の体表面温度が普通の靴下に比較して5本指ソックスの方が高かったと報告しています。

2. むくみに対する効果
冷えの中で紹介した楠による“健康の視点からみた靴下の性能について”の中で、疲労度の指標としてむくみを評価しています。14時間着用後の足のむくみを測定した結果、普通靴下着用よりも5本指靴下着用の方がむくみが少ない傾向が得られた。しかしこの結果は、あくまで指標の1つである点、むくみに対しては繊維の種類やソックスの長さ、着圧の強さなど様々な要因が関与すると思われるので一概には言えないと思います。

また、論文として報告されていませんが、企業が独自に調査した内容などもありました。ビジネスマンが3ヶ月間5本指ソックスを着用した結果、足趾の脂肪が落ち、足趾がまっすぐになって、アーチの形成が見られたとする内容です。あくまで参考までに!

3. バランス機能向上
文献を検索していて一番多いカテゴリーがバランス能力に関する研究でした。
多くの研究で静的姿勢制御(立っている時のバランス能力)が向上するという結果が出ています。静的姿勢制御が向上するということは転倒予防に有効である可能性があります。

また、足裏にグリップのついた5本指ソックスを使用しての研究では、動的姿勢制御(動いている時のバランス能力)に変化はありませんでした。
著者の考察では、ジャンプやダッシュなどの短い時間での速い動作では感覚のフィードバックをするのに時間が短すぎるためとしています。
一方で、ウォーキングやジョギングなど比較的地面との接触時間が長い動作、ゴルフのスイングや野球のピッチングなど支持基盤がしっかりしていて体重移動を伴う動作などではバランス能力を向上させる可能性があるとしています。

まとめると
・冷えの改善
・むくみの改善
・バランス能力向上
・転倒予防
などに対して有効である可能性がある!
あくまでも可能性があるというレベルです!

また、一般的に言われている脳の活性化による老化予防や足のツボが刺激され内蔵機能が改善するといった文献は今回見つかりませんでしたので、憶測の範囲を出ていない状況です。

 

齋藤 高光

齋藤 高光

資格 柔道整復師免許 柔道整復師専科教員免許 修士(保健医療学) NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定トレーナー) R-conditioning coch スポーツシューフィッター 足爪補正士

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