「最近、足の裏が痛くて歩くのが辛い…」「お気に入りの靴を履くと、どうしても指が痛くなる」こんな悩みを抱えている方、実はとても多いんです。その痛みの原因は、もしかしたら「 魚の目 」かもしれません。
魚の目は、足にできる硬い角質の塊で、歩くたびに痛みを感じることがあります。特に長時間立ちっぱなしだったり、歩き続けたりする日々が続くと、つい見逃してしまいがち。しかし、放置しておくと悪化することもあるので、早めの対処が必要です。
今回は、魚の目ができる原因やその予防法、もしできてしまったときの対策について詳しくご紹介します。日常生活でできる簡単なケア方法を知って、足元の悩みを解消しましょう!
魚の目とは?

魚の目とは、足の裏や指に物理的な刺激が継続的に加わることで「中心部に硬い芯ができる角質肥厚」です。見た目は中心部が硬く白い芯があり、黄色い半透明な角質で覆われている事が多いです。硬い芯を形成していて、その芯が皮膚の深く食い込んで神経を刺激すると痛みをじることがあります。長時間の歩行や立ち仕事で圧力がかかる部分にできやすく、放っておくと悪化することもあります。
角質の肥厚は物理的刺激に対する皮膚の防御反応により起こります。特に魚の目の場合は「特定の部位」にストレスが集中して発生します。足への物理的ストレは様々な原因が考えられます。
魚の目の原因
1.圧力や摩擦
魚の目ができる主な原因は、足にかかる圧力や摩擦です。新しい靴を履いたり、足に合わない靴を履いたりすると、特定の部位に圧力がかかり、皮膚が硬くなって魚の目が形成されます。
2.足の変形
足には土踏まずに代表される3つのアーチ構造存在します。3つのアーチがしっかりと形成されている足では踵(かかと)、母指球(親指の付け根)、小指球(小指の付け根)に圧が分散され、特定の部位に圧がかかることを防げますが、外反母趾や扁平足など、足の形が崩れていると、特定の場所に過度な圧力がかかることがあり、これが原因で魚の目ができることがあります。

3.不適切な靴の着用
靴がきつすぎると靴によって足が圧迫され、魚の目の原因になります。また、サイズの大きい靴は圧迫されないと考え、好んで着用される方をよく見かけますが、逆にゆるすぎると足がしっかりと固定できず、靴の中で足が動いてしまい、結果的に摩擦や圧力をかけ、魚の目ができることがあります。
4.関節の可動域制限
足首にはつま先を上にあげる背屈という動きがあります。
ある研究によると足首の背屈可動域に制限がある場合、歩いている際につま先へ過度な圧力がかかりやすくなるとする研究結果があります。その結果、前足部(特に第2・3指の付け根)に魚の目が形成されやすくなることがあります。


魚の目の予防と対策
1. 足に合った靴を選ぶ
魚の目の予防には、足にぴったり合った靴を選ぶことが重要です。足に合わない靴を履くと、圧力や摩擦が増え、魚の目ができやすくなります。特に、指先に余裕があり、かかとがしっかり固定される靴を選びましょう。
できることであれば、靴屋さんや足の専門家(シューフィッターなど)がいるお店に行き足のサイズを測ってもらい、適切なサイズの靴を購入するのがベストですが、なかなか近くにそういった専門家や専門店がないこともあるかと思います。そのような場合に簡易的に靴のサイズが足に合っている方法をご紹介します。
【インソールを使った簡易的なサイズの確認方法】

2. 足のセルフケアを行う
こまめに足の角質を取り除くことが大切です。入浴後に角質を柔らかくしてから、軽石やフットスクラバーで優しく削ることで、魚の目ができにくくなります。
3. インソールやクッションを使う
長時間立っている、または歩くことが多い場合は、足の負担を軽減するためにインソールやクッションを使いましょう。これにより、特定の場所に圧力が集中しにくくなります。
また当院で取り扱いしている【Footbionics】は医療用矯正インソールとして足の歪みを軽減する設計になっております。これにより偏平足・外反母趾等の足を矯正して局所に圧力が集中するのを防ぎます。
4. 足の形に合わせたケアを行う
外反母趾や扁平足など、足の形に問題がある場合、専門的なインソールを使用することで圧力を分散させ、魚の目を予防することができます。また、インソールはあくまでも靴のパーツの一部あり、インソールを入れる靴のサイズが合っていない、長年履いて強度が低下している、ソールがすり減っていて床に靴を置くと傾いてしまうような靴を着用しているのであれば、足に合った靴の買い換えが必要になります。
5. 痛みがひどい場合は早めに専門医を受診する
魚の目がひどくなると、痛みを伴ったり、歩行に支障をきたすことがあります。痛みが強くなったり、見た目が悪化した場合は、皮膚科や足の専門医(フットケア専門医)に相談することが大切です。
魚の目ができた場合の対処法
- 市販薬の使用
魚の目専用の市販薬(軟膏やパッチなど)を使うことで、硬くなった角質を柔らかくし、取り除く手助けになります。ただし、使用前に説明書をよく読んで、使用方法を守りましょう。 - 角質除去
魚の目の中心にある硬い部分を、軽石やフットスクラバーで優しく削ります。ただし、無理に削ると皮膚が傷つくことがあるため、注意が必要です。魚の目が大きく、硬い場合は無理せず専門家に相談しましょう。 - 足を清潔に保つ
足のケアは清潔に保つことも重要です。定期的に足を洗い、乾燥しやすい部分には保湿クリームを塗りましょう。皮膚が柔らかく保たれ、魚の目の予防にもつながります。
まとめ
魚の目は、足にかかる圧力や摩擦が原因でできることが多いですが、予防策を講じることで、魚の目の発生を防ぐことができます。日頃から足に優しい靴を選び、足のケアを意識して行うことが大切です。もし魚の目ができてしまった場合でも、早期に対処することで、症状を軽減することができます。痛みがひどくなったり、悪化した場合は、専門医に相談しましょう。
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