当院では巻き爪の原因は【誤った爪の切り方】、【歩き方】、【サイズの合っていない靴の着用】の大きく分けて3つあると考えております。この3つの原因には共通点があります。その共通点というのが「誰からも教えてもらわない」という事です。直接専門家に指導されたり、専門的な講習やセミナーに行かない限り上記の3つを人から教わるという機会はほとんどないと思います。爪の切りい方は自己流、歩き方に関しては意識したこともないなんて方もいると思います。巻き爪の患者様に靴のサイズを伺っても「今履いているのは〇〇cmです」とお答えいただくのですが靴のサイズはちゃんと測った事が無いという方がほとんどで当院で計測すると7割程度の患者様は実際に測ったサイズよりも大きい靴を履いています。今回はそのうちの爪の切り方について解説したいと思います。
巻き爪で受診される方の8割は爪の切り方が間違っている⁉
当院に巻き爪で受診される方のほとんどは誤った爪の切り方をしています。
ここで言う誤ったというのは【巻き爪になるリスクのある切り方】という事です。
具体的にはどういった切り方か下記の画像をご覧ください。
オーバル：巻き爪や陥入爪の患者様に比較的多い形です。爪の白い部分を全部切ってしまっている。特に爪の脇の部分を深く切り込んでしまうと巻き爪になるリスクが高くなります。爪の端（角の部分）は不用意に切り落とさないようにしましょう。
深爪：爪が長いと靴などに当たってしまい危ないから短く切る。これ自体は間違いではないのですが短すぎる爪は問題が起きることがあります。足の指は常に地面と接していて地面が指を押し上げるように力が働きます。この力を爪が受け止めるのですが、爪が短いと爪の先から皮膚がせり出して硬く盛り上がってきます。盛り上がった皮膚に爪が埋もれてしまい、爪の伸びを妨げます。その結果、爪が分厚くなったり、横に筋が入ったり、巻き爪になったりと問題が生じてきます。
バイアス：細かく切るのが面倒くさいからと両サイドから斜めにバチバチと切った形。男性や子供に多く見られます。この切り方をしてしまうと爪の構造上、内側に巻きやすくなり、巻き爪の原因になってしまいます。
長すぎ：「巻き爪は爪を伸ばした方が良い」「巻き爪は爪を切ってはいけない」といった情報を耳にして比較的長めに爪を残して切る方も多く見かけます。巻き爪は伸ばした方いいというのは上記のオーバルや深爪で述べた通り切ってはいけない場所を切ってしまうと巻き爪を悪化させてしまうからです。だからと言って長すぎる爪は爪の根元にも大きな負担になりますし、ぶつけたり、引っかかって爪の割れや剥がれる危険性がありますので長すぎる爪も注意が必要です。
正しい爪の切り方
上記の誤った爪の切り方でも述べた通り、深爪や角を落としすぎて丸くなりすぎた爪は巻き爪になるリスクがグッと高まります。巻き爪にならないための爪の切り方で最も重要なのが爪の形と長さです。
1.正しい足爪の形「スクエアオフ」
では実際にどのような形にすれば良いかというと・・・スクエアオフカットです。
スクエアオフカットとは爪を横一文字にまっすぐ切って、角をやすり等で少し落とした形の切り方です。
①爪を横にまっすぐカットする
指の先端の長さに合わせてまっすぐカットしていきます。この時に一度で切り落とすのではなく、端から少しずつ
切っていくようにすると爪が割れるのを防げます。
②角はヤスリ等で少し落とす
この時角を落としすぎないように注意してください。あくまでも尖っている部分を少し削る程度で大丈夫です。
また、ヤスリは爪の根元側から爪先に向かって一方向に動かしてください。
③仕上げ
最後は全体を整えます。爪の角が食い込まないか、隣の指に爪の角が当たっていないか、体重をかけた時に違和感がないかなどを確認し、指で触ってバリや引っかかりがあればヤスリで整えて完成です。
2.正しい爪の長さは指の先端と同じ長さ or 1㎜程度後退した位置
爪を切る際の長さは指の先端と同じ長さになるところで切る事が推奨されています。また当院では月に1度来院していただき施術を行います。その1ヶ月で爪は約1.5㎜伸びます。巻き爪補正をしていると患者様自身で爪を切ることが難しく、また都合で1ヶ月ちょうどで来院できない場合もあるので、その伸びる分を考慮して、1㎜程度短くカットしています。
まとめ
- 多くの人は正しい爪切りができていない。
- 推奨される爪の形は【スクエアオフ】
- 長さは指の先端と一緒もしくは、1㎜程度短くした位置
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