関節痛にサプリメントは効果あるのか? – ほたるの整骨院・フットケアサロン|治療×足病学×運動

下肢疾患

関節痛にサプリメントは効果あるのか?

膝の痛みにグルコサミン⁉

サプリメントは関節の痛みに効果があるのか?という質問をよく患者さんから受けることがあります!
今回はその質問に対する私なりの回答を文献を踏まえてお伝えいたします。
結論から言うと…”あまり効果はないのでは?”というのが私の見解です。

理由その1
3803名を対象に グルコサミン 単独服用、コンドロイチン単独服用、両者併用の3パターンをプラセボと比較した結果、痛みの改善に有意な差はみられなかったと結論づけました。
その他にも同様の結果を示す質の高い研究が多くみられるため。

理由その2
サプリメントを経口摂取すると胃や腸で消化されます。仮に腸から吸収されても、腸から吸収されたものは一度肝臓へ運ばれます。そこから関節へ有効成分が届くのか疑問です。
仮に関節まで到達しても軟骨は血流が乏しい組織(4枚目の画像の右の写真:関節軟骨の組織図→血管が見られない)のため有効成分が軟骨に行き届くのは難しいのでは?と考えます。

ではなぜ、サプリメントが効果があると言われているのでしょうか?
それは「プラセボ効果」が考えられます。
プラセボ効果とは有効成分を含まない薬(偽薬)を効果があると思い込んで服用することで症状が改善する現象の事を言います。

ヨーロッパで最も権威のある医学雑誌に記載された論文でもグルコサミンの効果はほとんどがプラセボ効果であったと結論づけています。

つまりグルコサミンをサプリメントとして経口摂取することに関してはその効果・作用は科学的根拠がありません。

では膝の痛みに対してどのような治療を行うべきなのでしょうか?

①適切な靴を履く!
靴が膝や股関節にどのような影響を与えるかに関しては生体力学の分野で盛んに研究されており、さまざまな影響がわかってきています。
膝に過剰な負荷をかけないように適切な靴選びをしましょう!
(今回は靴の選び方に関しての詳細は省きます。)

②インソールの着用
インソールは靴のパーツの1つであり、インソールの着用が変形性膝関節症の症状を改善したと報告している研究もございます。

適切な靴を履き、適正に処方されたインソールの着用で膝の痛みはある程度軽減することができます。

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